よくあるご質問

敷金返還請求権はいつ発生しますか。
敷金は、賃借人が賃貸契約終了後の賃貸物件明渡しまでに生じる損害金等を担保して賃貸人の保護を図っているものなので、敷金返還請求権は賃貸物件の明渡し時に発生します。

敷金は必ず返ってきますか。
原則として敷金は返還されます。しかし、退去時に家賃の滞納がある場合や賃借人が負担すべき原状回復費用が多い場合、敷金が返還されないだけでなく、敷金に加えて追加で金銭を請求される可能性もあります。
床やクロスにキズやしみがありますが、敷金は返ってきますか。もしかしたら、敷金以外にお金の支払いを請求されますか。
特約があれば、その特約の内容によります。しかし、特約がなかったり、無効であったり、あるいは不明確である場合は、ガイドラインを参考とします。通常の損傷や経年劣化による原状回復費用は、賃貸人の負担となるので敷金は返還されます。
一方、賃借人の故意や過失などが原因の原状回復費用は、賃借人の負担となるので、敷金の返還額が減額されたり、敷金以外に金銭を支払う義務が発生したりする場合もあるでしょう。
「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」(通称、ガイドライン)について教えてください。
ガイドラインは、国土交通省が、トラブルが急増して大きな問題となっている賃貸住宅の退去時における原状回復について、原状回復にかかる契約関係、費用負担等のルールのあり方を明確にして、賃貸住宅契約の適正化を図ることを目的に作成されたものです。
気になる方は、国土交通省のホームページから誰でもみることができます。参考にしてください。
退去立会いの同席をお願いすると、相手方と話をまとめてくれるのですか。
当事務所では、弁護士法72条との関係で、原状回復費用の支払いや敷金・保証金の返還について、依頼者の代理人として相手方と交渉を行うことはできません。
当事務所では、退去立会いに同席して、室内の状況や契約内容等を確認して、依頼者にアドバイスを行います。あるいは、原状回復費用に関する査定書を作成します。依頼者は、そのアドバイスや査定書を参考にして、自ら相手方と交渉することになります。
退去手続きに専門家に同席をお願いするメリットは何ですか。
メリットとしては3つあります。
第1に、退去手続きで原状回復費用の負担割合の協議まで行ってその場で話がまとまるケースが多いです。そのとき専門家が同席しているとアドバイスを求めることができて、そのアドバイスを参考として賃借人自ら賃貸人と交渉して話をまとめることができます。
第2に、退去手続きをひとりで行うことに不安な方にとって、隣に専門家がいるだけで安心できます。例えば、女性の依頼者に対して専門家に依頼した理由を尋ねてみると、退去手続きに来る方は、そのほとんどが男性で、しかも複数で来る可能性があるので、女性ひとりでは心配との理由がありました。また、仕事が忙しくて退去手続きに同席できないご主人から、奥様ひとりでの立会いが心配で依頼される方もいました。
第3に、専門家が退去手続きに同席していることで、無茶な原状回復費用を請求されない場合もあります。
自分ひとりで退去手続きや敷金返還請求をしようと思いますが、可能でしょうか?
はい、もちろん、可能です。ただ、その場合メリットとデメリットがあるので注意が必要です。
 メリットとしては、専門家に依頼しないので費用がほとんどかかりません。
 一方、デメリットとしては、まず、賃貸人あるいは管理会社の方は知識や経験が豊富なので、このような方を相手とするには知識や経験がないと大変なうえ、思うような結果が得られない可能性があります。次に、自分で行えば費用はかからないが、特に退去後の敷金返還請求をするのには時間や労力がかかります(専門家のアドバイスを受けることで時間や労力を軽減することができる)。最後に、専門家が退去手続きに同席することで、賃貸人や管理会社の方も無茶な要求などを行いにくいが、自分一人で退去手続き行う場合はその保証はありません。
敷金診断士ってなんですか。
敷金・保証金を巡るトラブルの解決を図る専門家として、特定非営利活動法人日本住宅性能検査協会の実施する試験に合格し、所定の講習を経て登録を受けた者です。
公正・公平な第三者の視点から、原状回復費用を正しく査定し、敷金トラブルの円滑な解決をサポートします。 敷金診断士の行動基準は、経済産業省の「住生活エージェントのガイドライン」に基づいております。